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問診で食前食後の体温を書いてもらう意味について

 

私の外来を受診して頂くときの問診票に食事後の体温を記載して頂く欄があります。

熱産生が出来る食事内容なのか、食事をちゃんと分解吸収出来て、体熱に変える事ができるのかをそれで見ております。

 

食事の後は特異動的作用により代謝がよくなりますが、具体的に「何度体温が上がるか」については個人差が大きく、

また同じ人でも体調によって大きく異なります。
ただ、朝は体温が低い状態ですが、朝食をとることにより体温が約0.3度上がると言われています。

また、筋肉量が多い方は特異動的作用が高くなる傾向にあります。

食事の内容では、流動食ややわらかい食事よりも、しっかりと噛んで食べる食事の方が特異的動作用は高い傾向にあります。

朝は休息モードになっており、体温が低い状態にあり、朝食を食べることで体温が上昇します
朝食を食べることにより、活動のエネルギー源がしっかりと供給されるので、体温が上昇した状態がキープされ、
作業効率もよくなることがわかっています。

体温が1度上昇すると、基礎代謝が10%から12%上昇する

蛋白質食品は胃で消化されるのに2時間から3時間かかります。

あなたはご飯を食べたあと

体の中からポカポカしますか?なぜご飯を食べたあとポカポカするかというと

食事誘発性熱産生」が働くからです。

食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解されその一部が体熱となって消費されます。

栄養素によって異なりますが通常の食事はいろいろな栄養素が含まれています。

約10%エネルギーを消費するんですよ!

しかも食事のとり方でも大きく変わります。

流動食のようにほとんど噛まない食事よりもよく噛んで食べる食事の方が食事誘発熱産生が高くなります!!

よく噛んで食べればエネルギー摂取だけでなく消費もできるんですよ。これを知ったらよく噛んで食べないともったいないですね。

ちなみに運動で消費されるエネルギーは20%前後です。

そしたらよく噛んで消費すればお得ですね。ちなみに糖質制限をされている方は

 (主食を全く食べない方です)食後、体の中からポカポカ温まるのを感じないそうですよ。