慢性腎臓病の場合、骨粗鬆症の治療も腎臓に負担をかけないように治療をしないといけません。透析をされている患者様で骨粗しょう症の方は、かかりつけの病院で適切な骨粗鬆症の治療を受けられておられますが、通常お元気と思われる患者様も、年齢を重ねてくると腎機能が低下傾向を示す方も多くみられます。
1.CKD(慢性腎臓病)と骨折リスク:
○ CKDは骨折リスクを上昇させ、特に糸球体濾過量(GFR)が60mL/分/1.73m²未満では、副甲状腺機能亢進症が皮質骨多孔症(骨の中に作られた小さな穴)を引き起こし、骨折リスクが増えます。
○ 糖尿病や尿毒症によるサルコペニア(加齢に伴う筋肉量の低下や筋力の衰え)や低血糖も骨密度(BMD)の低下や転倒リスク上昇を介して骨折リスクを増えさせるのです。
2.骨折リスク予測とBMD:
○ DXA測定による骨密度(BMD)が骨折リスクを予測することが示されます。骨密度(BMD)の低下はCKD患者で骨折リスクに大きな影響を与え、また、年間骨密度(BMD)減少率の上昇も骨折リスクを増やす事を予測します。
3.治療薬の効果:
○ 閉経後骨粗鬆症治療薬で中等度のeGFR(推定糸球体ろ過量)低下患者でも骨密度(BMD)上昇や骨折頻度抑制の効果が確認できます。
○ CKD患者にはビスホスホネート薬(アレンドロネート,イバンドロネート,ミノドロネート)、デノスマブ、ロモソズマブが選択されます。
4.その他の骨折リスク:
○ 糖尿病合併による低血糖や降圧薬の使用、不眠症に対する睡眠導入薬も骨折リスクを上昇させる要因です。
5.CKDでの骨粗鬆症治療薬選択:
○ PTH過剰症やサルコペニア(加齢に伴う筋肉量の低下や筋力の衰え)による骨折リスクを防ぐため、皮質骨への薬効が証明された薬剤が選択され、ビスホスホネート薬(アレンドロネート,イバンドロネート,ミノドロネート)、デノスマブ、ロモソズマブが選択されるが、低カルシウム血症や心血管系疾患リスクに注意する必要があります。
CKD患者は骨粗鬆症や骨折リスクが高いため、積極的な治療と適切な薬剤選択が重要です。
PTH注射薬も適応となりますが血圧低下が報告されているため,投薬は慎重に行う必要があります。
腎機能と骨粗鬆症治療薬
